ホームセンター内をうろうろしていたときのこと。
一番向こう側にある便器の前を通る直前、
突然開いたフタを見て飛び上がる旦那。
人が前に来るとセンサーが作動し、
開くようになっているようだ。
しかし、なんと恥ずかしい動き…
ここ数年、旦那のこんなに
素早い動きを見たことがない。
さぞ、肝を冷やしたことだろう。
娘も少しだけ焦った様子だったが、それは
旦那の動きに驚いてのことだった。
あれこれ言い訳をする旦那。
「誰だって驚くだろー!!」
「私は驚かなかったじゃない」
私は腹を抱えて笑いながら、心の中でつぶやく。
―――そう、
…私は驚かなかった。
何故か?
私も以前ここで同じ目に遭っていたから。
音も無く開く便器のフタ。
間違いなく寿命を縮めた気がした。
旦那と違っていることといえば、
私は娘以外、誰にも見られなかったということ。
旦那は他のお客さんにばっちり見られて
声を殺して笑われていた。
しかし、娘は動じないなあ…。
▼面倒なのにいつもありがとうございます。