近所のショッピングセンターで安さに釣られて

お買い物ごっこのセットを買った。

値段相応のカートと食料品のつくり。

それゆえ、カートはことのほかモロい。

そのあまりの軽さを疑いもせずに

カートへ身をゆだね、押す娘。

当然倒れた。

幾度となく倒れ込むのを繰り返していた。

危ないので見えないところへしまっておいて

もう少し大きくなったら出そうかと思っていたが、

しばらくすると学習したらしく、

体重を預けず、手を添える程度にして押せるようになった。

安心していたのも束の間、

それで留まれば良かったのだが、

片手で持ち、

振り回しながら歩くようになった。

…その歳で一体何のストレスが…？！

そしてモロいカート。

当然壊れた。

『直せ』と急かすので、直したのだが何度でも同じ過ちを繰り返す。

バラバラになったパーツを拾い、修復へと舞い戻って来る。

そして直した親へも残酷なる仕打ち。

全くもってその行動は不可解だ！

娘さま…物を振り回してはなりませぬ…！

今は振り回しはしなくなったが、

それでもモロく、押しているだけで壊れていくカートを

結束バンドで縛った。

…これで大丈夫。

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